2025/06/04

少し前のコト。in this town 長谷川さんの催し。たけ中さんの小道具市 行ってきました。

作家人生50年以上のたけ中さんの使い古された愛着のある美しき道具たち。

以前から名栗のような表面加工を自分の名刺入れに彫ってみたいと思ってたので、鑿と木づちを購入。

そんな中、ものすごい存在感の椅子。表面だけでなく裏面や見えない脚の裏まで加工。一脚の前で動けなくなる..。

悔しいけど何の木かわからない。色味はチークだけど木目は欅のような..。どちらにしても普段取り扱わない樹種だろうなと..。

脚と天板の仕口が扇形(゚Д゚;)。どういうこと..。

木は乾燥の過程で木表に反っていきます。最初からこの形で加工をしたのかその過程でこの形にもっていったのか..。

割れや接合でつかう「ちぎり」がどうしてここに…。節を隠したのか?いやこれ多分この方、茶目っ気でやったんじゃないか..。

あるだけでかわいくなるなぁ..など。わからないことを想像しつつ。他にも個人的ナゾとツボがありすぎて.。

なんてことを考えてたら長谷川さんがささやき女将のごとく.この椅子購入できますよと..。

おいおい声かけの間合いがさすがすぎるんじゃないか…。

木が育つ時間と素材になる時間。

そしてどれだけの時間、頭を使い、手を動かし、想いを込めて鑿を突いたかを想像すると..。

欲しい理由しかみつからないモノに出会える喜び。即決。

その後、作家さんのご婦人と娘さんとお話を。この木はクスノキ!とのこと。そして、一番気に入っている椅子でしたと。

ありがとうございます。引き継いで大切に使わせていただきます<(_ _)>。

 

※追記 以前神社で納めた楠が余っていたので、たけ中さんの鑿と木づちで練習。

響き渡る音と遠くて懐かしい香り。どうしてこの木だったのか少しだけわかった気がしました。

WRITER書いた人

鷹野材木店

鷹野材木店は創業昭和42年より、
福岡市南区にて材木店を展開しています。